英書研究(社会科学系)

テキスト
2001年度使用テキストの原典

Always, now under Construction.
 このページは、上沼担当の社会科学系「英書研究」の講義内容を公開するものです。2年間に及ぶ英国・ロンドンでの在外研究を生かし、英国社会の直面する政策課題とその取り組みを素材にして、社会を科学するのが、この講義の狙いです。英国のメディアや資料をテキストにしています。帰国後の2001年度からこのページを始めますが、最初は講義要項に準じたものを、そして徐々に受講生に参加してもらい毎回の講義での発見や気が付いたことなどを日記にして、受講者自身と受講希望者に役立つものにして行きたいと思います。(上沼)

【該当履修モデル】T(人権・福祉)U(環境・計画)W(国際社会)X(思想・文化)Y(市民・政府)

【授業概要】
日本では、党首討論や副大臣制、PFI(民間資本導入)や行政サービスの事後評価制度、あるいは「特区」制度による規制緩和の推進や自治体運営のコーポレイト化、などがメディアで取り上げられているが、それらは殆ど英国の先例を模倣したものです。
このような、日本のエリートの企みを見通し自分の判断力を身につけるためには、こうした政策が生まれた英国社会の実情と政策による変化について学ぶことが必要だと思います。
そこで、この講義では、英国社会が直面している様々の困難・争点とそれらへの取り組みを、最近のBBC放送番組「パノラマ」やザ・ガーディアン紙などのメディア、英国政府及び公共政策シンクタンクのリポート、NPO・NGOの市民アソシエーションの提案、などの中から、特にウェブ・サイト公開情報から興味深いものをテキストとして選択し読解します。

【シラバス】
(1)英文テキストのダウンロードと保存法、ネット辞書の使い方、訳レポートのメールでの提出法など、授業の約束ごとを学びます。
(2)英文を「頭から・語順通りに、パラグラフごとに」訳す仕方を、例文を使って学びます。
(3)以下に挙げた英国社会の問題群からホットなものを幾つか選んでテキストとし、まず訳し、担任が注意点やテーマの背景などをコメントし、訳を修正改善する過程を繰り返して行きます。

  1. 二極化する教育
  2. 若者による犯罪と若者の文化
  3. 長いウェイティングリストとスキャンダル続きの国民医療制度(NHS)
  4. 根深い人種・性・階級差別
  5. 国内の「南北問題」(地域間の経済格差)
  6. GMと遺伝子操作技術
  7. 移民・難民規制問題
  8. チャーター88運動
  9. 民営化とIT化の影響
  10. 環境汚染問題
  11. 製造業と地域の衰退

【教科書】

  • 使用するテキストは、ネットかPDFでダウンロードします。例えば、英国BBCのホームページには、番組コンテンツ(映像)と放送台本テキストが公開されていますので、目と耳で学ぶ教材として利用したいと思います。
  • 授業は、大学のPCを利用できる教室で行い、英文テキストや映像などをダウンロードし、ネット上の辞書を利用して和訳し、それを担任にメールで提出する、という方式ですが、PCの利用については、初心者を対象にしています。できればキー入力の自習をしておいてください。

【参考文献】
授業とは直接関係がありませんが、バランス良く英国社会を見るには面白い本を挙げました。授業を進めていく中で、興味や関心があれば読んで下さい。きっと、テキスト理解にも役立つと思います。

  • 緑 ゆうこ『イギリス人は「理想」がお好き』紀伊国屋書店
  • 緑 ゆうこ『イギリス発 日本人が知らないニッポン』岩波アクティブ新書
  • 高尾慶子『わたしのイギリス あなたのニッポン』文春文庫
  • 高尾慶子『イギリス人はしたたか』文春文庫
  • 林 信吾『これでもイギリスが好きですか?』平凡社新書
  • 林 信吾・葛岡智恭『野球型VSサッカー型 豊かさへの球技文化論』平凡社新書
  • ポリー・トインビー『ハード・ワーク 低賃金で働くということ』東洋経済新報社
サブ・テキスト サブ・テキスト サブ・テキスト

【辞書(一例)】
英辞郎on the Web

【講義テキスト・関連リンク】

【成績評価】
 平常点60%、教場試験40%

【備考】
 Waseda-netのメーリングリストを使い、メールを通じて授業関連の連絡をします。

【ホームページURL】

英ガーディアン紙ホームページ

英ガーディアン
紙ホームページ



[上沼のホームページへ]

Copyright(C); Prof. Kaminuma. All rights reserved.